晴海のトリトンスクエアで開催された WordBench 東京『春のマット祭り』に参加してきました。
関東以外の人に分かりやすく場所をお伝えすると、踊る大捜査線の青島警部補が所属する湾岸署のライバル『勝どき署』(現実では月島署)の管内です。分かりにくいですね。
マットこと マット・マレンウェグは WordPress の共同創始者ということになってて、Automattic という会社のシャチョーです。
Automattic はアジアでの活動を拡大していく、というお話を聞いていたので、日本にはリクルートで来たのかな?と思っていたら、ブルーボトルコーヒーを見に来たそうで(そういえば出資してた)。
マット祭りは参加者募集の際にあらかじめ募っていた質問を Nao さんが英語に翻訳して、それにマットが答えるというスタイル。
世界に広がるわぷー
最初はわぷーの話から。わぷーのiPhone ケースを見せながら、「世界中にわぷーが広がっている」とのこと(わぷー iPhone ケースは、WordPress グッズ公式ストアから購入できる!)。
最近のロンドンで発表されたパンクわぷーをはじめ、ロッキーわぷー、チーズステーキわぷーに、プレッツェルわぷーも(なぜか食べ物が多く、もはや W マークはどこにもない)。
jawordpressorg の github アカウントにあるわぷーアーカイブには、次々にわぷーが増えています。ぼくもドッド絵わぷーをプルリクエストしなきゃ。
話は WordPress のこれからの話へ
WordPress の各種 API の開発が進んでおり、happytables.com がその好例。オンラインでレストランサイトを作れるようです。またこれまで公式テーマなどを通じてレスポンシブデザインへの取り組みを進めてきましたが、スピードに対する取り組みも強化しているそう。
HTTP2 に見られるように、ウェブにおけるスピードの重要性は高まっています。WordPress.com は遅いと言われたこともあったそうですが、DNS パフォーマンスを評価するサイト dnsperf.com によると WordPress.com は第3位に評価されています。その速さも Jetpack プラグインを通じて享受できるわけです(Jetpack では Photon CDN を利用できる)。
また Jetpack の WordPress.com ログインを有効にしておくと、管理しているすべてのサイトに WordPress.com アカウントでログインできるので、パスワードをひとつ覚えておけばいいよ、とのこと。2段階認証にも対応しているので、管理しているサイトが多い人にはいいのかも?
WordPress.com にログインしていない状態でアクセスすると、日本で撮影された背景写真が出てくることも。東京タワーや赤ちょうちんを確認しました。
コアの開発は github へ?
マット自身は github を好んでいるものの、github のプルリクエストの仕組みが個人のスレッドのように展開してしまい、Trac のチケットのようにはならないことを好まないコアコミッターも多いようで、コアの開発が Subversion から github へと移行するのはまだまだ無さそう。
レガシーコードが多いことはどう思ってるのかあらかじめ質問しておいたのですが、リリースのたびに解消していっているよとサラリとかわされてしまいました。コードはよりシンプルにセキュアに、がモットーだそう。
WP REST API の統合も時間がかかっており、今年の後半から来年にかけてがマイルストーンになるとのこと。出来る限りよい形で出したいと考えているそう。
集中して作業するために
iPhone を「おやすみモード」にして通知を切ったり、同じ曲をヘビー・ローテーションしたり、TO-DO リストに書き出して確認したり。こうすればマットのようになれるかも?とのこと。
TO-DO 管理には Wunderlist とぼくも使っている Chrome 拡張 Momentum を使ってるそう。書き出すのはもちろん、後から何ができたのかログを見返すことも大事。
若いユーザーが参加しやすくなるような工夫は?
これはてぃあ子の質問。アメリカでは学校の授業に WordPress が取り入れられていて、プログラミングの教育も盛ん。授業を入り口に WordPress を自然と使う人が増えるようになってきているとのこと。レンタルブログの競争が盛んな日本ではなかなか厳しそう。
最後に、会場にはうちの三歳児と Nao さんのお子さんがいたのですが、それを見たマットは「もっとみんなが子供を作って WordPress を教えてあげられるといい」だって。マット、キミもね!
ここのところずっと仕事が忙しくて、WordPress もあまり触れず、日本語版/日本語サイト関連もあまり活動できず、そろそろ引退かしらと思っていたのですが、マットの話を聞いてちょっと元気をもらえた気がします。もう少しがんばってみますか。