映画「アルマズ・プロジェクト」


アルマズ・プロジェクト

ソビエト連邦が開発した宇宙ステーション “サリュート” のうち軍事目的で打ち上げられた2号、3号、5号を「アルマズ」と呼ばれるが、1998年11月、このアルマズ号が突然管制との交信を絶ち、4日後大気圏に突入して爆発した。

なぜアルマズの乗組員たちは交信を絶ったのか、4日間のうちに何があったのか。アルマズ号の残骸から回収されたブラックボックスに残された映像からそれを探る。原題は「Almaz Black Box」。

ネタバレ全開で書いていきます。

公式サイトに書かれた「映画史上例がない、究極のタブー」だの「衝撃の映像」だのと、サイエンスフィクションではなく「現実」であることをこれでもかと強調しているので、期待して見に行ったのがそもそもの大失敗。

サリュート計画そのものが1980年に終了しているにも関わらず、世界のどこかの国がミサイル一発打っただけで全世界に伝わるこの時代に、たとえ10年前だとしてもロシアが秘密裏に存在しないはずのアルマズ4号を打ち上げられたはずがない、という意地悪は置いておくとしても。

銀河の中心を向いているデータ収集アンテナに、銀河の彼方から「高高度から地球を撮影した衛星写真」を含む47GB の大量のデータが降り注ぎ、そのデータとともにコンピュータウィルスが侵入したばかりか、”コンピュータ”ウィルスであるにも関わらず人間に感染し、医学的にはまったく解明できないような「臓器が消滅してしまったにも関わらずしばらく生き続けて死に至る人間」、というトンデモも真っ青の支離滅裂展開の連続に、本当にこんな映画に誘ってごめんなさいの90分でした…。

地球外生命体の存在を示唆しつつも最後まで出てこないし。おまけに予告編で使われていた音楽すら演奏されないとは何事か(←そこにひかれたらしい)。低予算にもほどがある。

エンディングに出てくる「さらに知りたい者は、blackboxtruth.com を見よ」。続きはウェブで手法なわけですが、なんとこのサイトすでに消滅。当局に消されたというのであれば面白いのですが、プロモーションが終了したのではないかと(ウェイバックマシーンから過去のサイトを見ることができます)。

結論:ググって二つ目に「こんな映画は見てはいけない」と書いてあるのだから信じましょう。


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