自分の中から誰かの記憶を消し去ってしまいたい、と思ったことはありますか?
今でもたびたび夢でうなされるような、子供の頃の嫌な記憶がありますか?
これは喧嘩別れして、お互いの記憶を消し去ったカップルの話。
-STORY-
ジョエルはふとしたことから、喧嘩別れしたばかりの恋人クレメンタインが記憶の中から自分の存在を消し去ってしまったことを知ります。ショックを受けたジョエルは、自分も同じようにクレメンタインの記憶を消し去ろうとラクーナ社を尋ねるのでした。
記憶を消す施術によって、ジョエルは新しい記憶から、古い記憶へと自分の記憶の中を旅します。最初は喧嘩ばかりになってしまった嫌な記憶ばかりでしたが、やがて出会った頃の素敵な記憶へと進んでいき、次第にジョエルは記憶を消したくないと思い始めます。
記憶を消すまいと必死の抵抗をするジョエル。しかし、施術はすべて終わってしまい、ジョエルは朝を迎えるのでした。そこに待っていたのは…
都会ではきっと盛り上がっているはずなのですが、新潟での扱いはひどいもので、公開は4/2からでたった2週間で打ち切り・単館公開というこの映画を見に行ってきました。アメリカでの公開は1年以上前で、豪華キャストの出演にも関わらず今まで公開されていなかったという、要するにアカデミー賞取っちゃったからとりあえず公開すべぇ、ということのようです(映画に出てくるラクーナ社はホームページまであって、まるで本物の会社のようなのに!)。
事前にブログでの評判なども読んだところ「期待はずれだった」という声が特に女性から多かった理由がなんとなく分かりました。場面が次々と変わり、時間軸も一定ではないので話の流れがとてもつかみ難いのです。
しかも、この映画、記憶を消すことができる、という意味でSFです。といってもスターウォーズみたいなものではなくちゃんと現代が舞台だけれど、明るく楽しい出来事と辛い日々の紆余曲折うんぬんかんぬん、という恋愛映画にありがちストーリーでもありません。そんなところがちょっと女性に敬遠されたのかも。
しかしつまらない映画と切り捨てるなかれ。真剣に人を好きなったことがある人なら、きっと最後のシーンを見たときに感動できるはず。話が複雑な分もう一度見たいと思う気にさせるキニナル一本。オススメです。