WordPress のコミュニティサービスである WordBench が2018年9月23日をもって、サービス終了する旨がアナウンスされました。
https://wordbench.org/2018/06/14/wordbench-is-closing/
ぼくも WordBench 運営チームの一人として関わらせてもらいましたが、WordBench が生まれた10年前には、こんな日が来るとは想像もしていませんでした。
ぼくの目から見た WordBench を振り返ってみると、
最初の頃の勉強会はこんなに少人数で、インキュベーション施設の会議室に入るくらいの、かなりアットホームな規模でしたね。
WordPress のことばかりか、と言えばそうでもなくて、ウェブ全般的なセッションをする人もいれば、リモートワークについて語ったりとか。
この頃は、WordBench 写真部と称して、写真を撮影しに出かけたりもしました。WordPress のセッション的なものはまったくゼロ、なんですが、それでも WordPress を好きな人達が集まって。
WordBench で料理を作るだけの会、というのもありました。
勉強会と称してカニを食べに行ったこともありますし…
これは新潟に行ったときですが、日本中に友人ができたのも、WordBench のおかげだと思っています。
一方で、WordBench からはダイバーシティが失われていったようにも感じました。当初は WordPress をパブリッシングのためのツールとして考え、必ずしも WordPress に業務で携わっていない人、純粋に趣味のブロガーという人も参加していました。
WordPress が市民権を得るにつれて、仕事のために参加する人も増え、次第に勉強会もウェブ制作者に向けたもの中心となっていきました。平日に勉強会を開催することも増えていきました。
WordBench はイベントとイコールではなく、地域コミュニティサイトであり、オンライン中心の利用者もいるのですが、この頃から WordBench コミュニティ内での意思決定も、いかに WordBench のイベントに参加しているかが重視されるようになっていったように感じます。
人が増え、地域が増えるにつれ、楽しい出来事だけでなく、様々なトラブル、中には悲しい出来事も起きました。
オフラインで参加してもいい、オンラインだけでもいい、関わりの大小に寄らず意見がリスペクトされている、みんなで作り上げていく、そんなコミュニティだと思っていた WordBench はいつのまにか変わったんだな、と感じました。
変わってしまったものをもとに戻すのは大変だけど、この経験をちゃんと活かして新たに作ることはできる。大事なのは名前や形ではなくて、互いにリスペクトしあえる人たちなんだと思う。
ありがとう、WordBench。