さっそく公開になったスタジオジブリの新作『ハウルの動く城』を見に行ってきました。
映画館としては久しぶりにお客さんを稼げる映画のようで、いつもは閑散としてる映画館に多くの人の姿がありました。
本編の前の予告編では、なんとあの『STAR WARS EPISODE3』の予告編が流れて、それだけでもう鳥肌が立つくらい興奮して大満足!「目覚めよ、ベイダー卿」「はい、マスター」とかいうやり取りを日本語でやってるのはかな~りダサかったですが。
で、肝心のハウルです。今回は得意の宣伝攻勢が無かったこともあって、ほとんど情報を仕入れずに見ることが出来ました。
時代は愛国主義時代全盛期、しがない下町の帽子屋で働くソフィーは自分に自信がなく、自分のやりたいこともはっきりさせられない19歳の女の子。町一番のカフェの看板娘として働く妹の所へ行く道すがら、魔法で作られた怪物に追われる一人の魔法使いと出会います。魔法使いを彼女を空中の散歩へと誘います。夢のような出来事に心奪われるソフィー。しかし、帽子屋に戻ったソフィーは突然やってきた荒地の魔女に一瞬にして90歳のおばあさんに変えられてしまうのでした。居場所をなくしたソフィーは、町を出て人里離れた荒地へと向かうのでした。そこでソフィーが出会ったのはハウルの動く城。荒地で行き倒れるよりはと城の中に向かうのですが…。
アニメーションであったり、絵のきれいさであったり、久石譲の音楽が最高だったりするのは毎度のことなのですが、どうも今回のお話はすんなりと楽しめる感じではありませんでした。どこが腑に落ちないのかというと、説明の無い部分が多すぎるのです。2時間の間に詰め込みすぎたのかと思うくらい。「あなたのことが好きなの」というソフィーの言葉には、「ええ、もう?」と思ってしまうくらい、唐突な感じがしたし、老婆にされてしまったソフィーの呪いは果たして解けるのか、ということすら実は説明がないまま終わってしまいます。
でも、これは作り手の意図したことのようで、夫が仕事に出ている間のことは妻は知らないように、ハウルが出かけている間に何をしているのか、ソフィーは知りえないので説明がないのであるとパンフレットには書かれていました。そんな謎なニオイがぷんぷんするこの映画です。子供さんは感性で見るから、楽しめちゃうかな?大人だと、頭に?をいっぱい浮かべながら映画館を後にすることになりそうです。
わたしも?が浮かんだままなので、面白かった!とはまだいえません。何度も見て味が出る映画になりそうです。
キムタクがハウルの声優であることはほとんど気になりませんでした。不自然ではない程度に、いつもとは違うトーンの声だったから、というのが理由です。だから、それを気にしてる人は安心しにいって見に行っていいのではないでしょうか。それよりもソフィーの声がね…寅さんのサクラじゃないんだからさ…19歳なのに…。