地球が再び氷河期を迎えるパニックムービー『ディ・アフター・トゥモロー』を見てきました。面白かったです。敢えて苦言を呈するなら、「エメリッヒ、あんたの頭の中の日本は香港か?」ということだけです。見て損はしない映画です。
地球の温暖化が進み、南極の氷河が解けて海水の温度が下がり、海流の流れが変わることで気候が激変、地球は再び氷河期に突入する。デニス・クエイド扮するジャック・ホール教授の息子サムは、数人の友達とともに氷河に埋もれたニューヨークに取り残され、ジャックはそれを救出にいく…という、いやぁ簡単でいいわ、説明(´―`)
キャストがデニス・クエイド以外は割と目新しい気がするのは、やはりVFXに制作費の大半を取られているからなのでしょうか。それだけにかなりリアルな映像が出来上がっています。押し寄せる波や瞬時に凍りつく建物や人、竜巻など、眼が話せない映像が満載です。
さて、自然現象はリアルなんですが、序盤に出てくる東京の描写はまったくリアルではありません。都会なのに中国のような露天のうどんやがあったり、看板には「高級、鉄板焼き」などと意味不明に書いてあり、日本人と思われる人はみなたどたどしい日本語で、まるで日本人じゃない。エメリッヒの頭のイメージはいったいどういう風なんでしょう。たぶん、制作費がVFXに取られて日本でロケできなかったから、とかそんなことなんでしょうが。
ローランド=エメリッヒというと『インディペンデンス=デイ』もそうですが、父親と息子、というテーマが多いように感じます。何か思い入れがあるところなんでしょうかね。
お話のほうは、アメリカの中部以北がすべて氷河となり、南部の人はメキシコ以南へ逃げ出せ、ということになります。現実ではアメリカはメキシコからの不法入国者を排除しているわけなので、通常とは逆方向へ不法入国が生じてることになります。ラストで大統領が「手を差し伸べてくれた発展途上国の人々に感謝する」と述べているのですが、この映画もブッシュよく見ろ!って感じですね。まぁ、なんとなくこの頭の固いイヤ~な副大統領が最後には大統領になっちゃうのが納得いきませんが。
おでの独断と偏見に基づいた結論:自分の息子を助けに行くためにいっぱい人に迷惑かけて、いっぱい人が死んだりするし、つーか、そもそもそんな短い時間でニュー・ヨークにつかないだろ!とか思うけど、とりあえず見て損はない!