映画『魔法使いの弟子』


ディズニーの『魔法使いの弟子』を見てきました。名作『ファンタジア』の一節、『魔法使いの弟子』をベースにした実写映画です。

――魔法使いマーリンには三人の弟子がいた。バルタザール、ホルヴァート、ヴェロニカ。魔女モルガナはホルヴァートをたぶらかし、弟子に裏切られたマーリンは殺されてしまう。バルタザールは魔女モルガナを人形の中に封印し、モルガナを倒せる力を持つマーリンの後継者探しを始める。

現代のニューヨーク、少年デイブがノートの切れ端を探してたどり着いたお店は、バルタザールの館だった――

これ、本当に魔法使いの弟子?

まず驚くのは魔法使いの名前がマーリン!…って欧米か!

たしかに魔法使いといえばマーリンなのだろうけど、それは『魔法使いの弟子』じゃなくて『王様の剣』だろ!とまずツッコミ。

いったいイェン・シッドはどこへ……(イェン・シッドとは魔法使いの弟子でミッキーマウスの魔法の師匠にあたる人であり、ディズニーのアナグラムになっています)。

気になることはまだまだ。人形をめぐるシーンがカーチェイス。空をとぶシーンは大鷲。せめて、ほうきにしてほしかった…。魔法使いの弟子なんだからさ…。

バルタザール曰く、魔法使いの武器は「プラズマ」を創りだして、プラズマ球を敵にぶつけるんだそうで、このモーションがどこからどう見ても「カメハメ波」です。本当にありがとうございました。

そうなんです。映画自体はCG ばりばりの勧善懲悪物になっちゃってます。主人公デイブの魔法はさっぱり上達しないくせに、最後の最後ではちゃ~んと魔法が使えるご都合主義的展開。

唯一魔法使いの弟子なんだね、と分かるシーンは主人公のデイブがろうそくの油でベタベタになった研究室の床を掃除するのに、横着して魔法でモップやバケツを動かすシーンと、エンディングロールの音楽「魔法使いの弟子」くらい(正確にはホウキに水汲みをさせるシーンだけど、ホウキが止まらなくなって水浸しになり、斧でホウキを叩きわろうとするところも一緒。お師匠が魔法を止めて、水を掃くところも一緒)。

 

ファンタジアを見てよかったからと見に来た人が見たら、これ、怒るんちゃうかなぁ?なんかもっと、魔法にワクワクできるようなストーリーが作れたんじゃないかとそれがとても残念。

悪役ホルヴァートがスター・ウォーズのオマージュをしてくれたという全く関係のないところで僕の溜飲は下がったのでした(ホルヴァートがデイブの大学職員に魔法をかけて、言うことを聞かせるようにするシーンが、スター・ウォーズ エピソード4でオビワン・ケノービがストームトルーパーにする仕草・台詞のオマージュ。ホルヴァートの横でドレイクが「この人ドロイドじゃないけどね」という台詞からも分かる)。

おでこんオススメーター:★★★☆☆ CG はすごいので、ファンタジアを知らない人が見ればまぁまぁ楽しめるレベル。1,800円払って劇場で見る必要はなし。

映画の最後、エンディングロールが終わった後には、続編を匂わすシーンが流れるけれど(当然エンディングロールで席を立つ人続出のため、このシーンを見逃したかわいそうな人多数)、150億もの製作費の回収に苦労している様子なので、続編は難しいだろうなぁ。

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