映画「ターミネーター4」

TERMINATOR SALVATION 

シュワちゃんがテレビ番組で、家族が見に行ったら、「(自分が出演していないにも関わらず)今までのターミネーターシリーズで最高ね」と言われて深く傷ついた、と語ったというターミネーター4を見に行ってきました。

リンダ・ハミルトン(声だけ)どころか、シュワちゃんも出ていない「ターミネーター」は果たして「ターミネーター」なのか、という話もあるのですが、映画としては面白かったです。

但し、劇中の人物はジョン・コナーから幼いスターに至るまで全員ターミネーターの如き鋼鉄の身体をしているという前提で(笑) ハーベスター(でかいの)にぶっ飛ばされて生きてるのはどうかと思います(笑)

監督やスタッフも今までとは様変わりしており、アクションシーンの見せ方もだいぶ違いますね。前作まではシュワちゃんが建物なんかをぶっ壊して、大爆発が…みたいなのが見せ場だったのですが、今回は激しく損壊した建物やなんかからいろんなものがカメラに向かって降ってくる。カメラも激しく揺れる。見ててとっても疲れます(笑) これが、「ターミネーター」を見て育った世代が作った新しい「ターミネーター」なんですね。

公開前情報で、「サラ・コナークロニクル」が正式な T2 の続編となるため、審判の日が起きてしまった「ターミネーター3」はなかったことになった、みたいな情報もあったのですが、T4 は審判の日が起きた後の機械と人間との戦争を描いているわけで、どうもこのワーナーホームビデオの人の暴走のようです。困ったもんだね。

原題は「TERMINATOR SALVATION」だそうで(日本では日本語サイトの URL にかろうじて残っています)。今回はファンにとって思い入れのあるT-800/850型の物語に占める割合はそんなに大きくないので、このタイトルの TERMINATOR はマーカスのことなんでしょうねぇ。

マーカスは初登場のせいか、シュワちゃんに比べてターミネーターとの心の交流というシリーズのテーマが少し弱かったかなぁ。そこが残念ですが、次回作にも期待できそうです。

映画「天使と悪魔」

天使と悪魔

ダン・ブラウンによる同名小説の映画版、ロバート・ラングドンシリーズ「天使と悪魔」を見に行ってきました。

実在する/した芸術作品や文書、神話や民間伝承を面白おかしく組み合わせて、衝撃的な物語(フィクション)を作り出したのが、このシリーズの面白さなのですが、前作は「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と書いたばかりに物語(フィクション)の部分まで物議を醸し出してしまったのは記憶に新しいところ。

そんな前作とは違い、今作は枢機卿の連続殺人予告を追ってバチカンのあちこちを移動するノンストップアクション観光大作といった仕上がりで、わりと納得のできる内容になっているのではないでしょうか。イルミナティについても、あの扱いなら納得かなと。

そもそも、ダン・ブラウンはインディアナ・ジョーンズを意識してロバート・ラングドンをキャラクターメイクしたそうですから、冒険活劇のほうがあってるはずですね。

唯一気になるのは冒頭に出てくるCRENが生成に成功したという0.25gの反物質。反物質という物質の存在も、現在の科学技術で生成できることも事実ですが、大爆発を心配しなくてはならないような量を生成するには宇宙ができてから今までよりもはるかに長い時間が必要なはず(…と宇宙科学の先生に習った。このあたりや、科学的記述の成否については東大の早野さんが書かれた物理学者とともに読む 「天使と悪魔」の虚と実 50のポイントに詳しいので、こちらを読んでみてください)。

映画の冒頭でいきなりげんなりするかどうかでこの映画を楽しめるかどうかが決まってくるでしょう(笑) いずれにしてもアクション大作としては面白かったです。

映画『チーム・バチスタの栄光』

チーム・バチスタの栄光

このミス大賞を受賞した同名小説の映画化。原作は読んでいません。

___東城大学医学部付属病院はフロリダから招聘した桐生をリーダーに、チーム・バチスタを結成。通常60%程度の成功率であるバチスタ手術にて100%の成功率を誇り、拡張型心筋症の治療で成功を収めていた。そんなチーム・バチスタに立て続けに3件の術中死が発生。桐生は自ら内部調査を要請。病院長高階は心療内科医の田口に内部調査を命じる。チーム・バチスタへのヒアリングを続ける田口だが、一向に原因はつかめない。そんな田口の前に厚生労働省の役人白鳥が現れる___

ATTENTION!ネタばれ注意!:
犯人を名指ししたり、トリックをばらすことはしませんが、この先でトリックへの批評を行います。映画や小説をご覧になっていない場合はご注意ください。

関係者のプロファイリングに似ている動物を用いたり、心肺を心配と書き間違えるなど、コミカルなキャラクターを演じる竹内結子と、トリックの上田先生そのままな阿部寛の演技は見ていて面白く、かといって映画の大部分を占める謎解きを邪魔することなく、また手術の成功ケースと失敗ケースが丁寧に描いてあり、謎解きに集中することができました。

しかし、一つ目の真相のトリックは劇中からも分かったのですが、二つ目の真相のトリックは劇中では探し出せませんでした。二つ目のトリックは、本当に描かれていたのでしょうか?僕が見逃していただけでしょうか?

推理小説はストーリーの中に散りばめられたヒントから真相を導く、またはラストでトリックが明かされてだまされていたことに気づくところに面白みがありますが、ヒントから真相への間にある飛躍が大きければ大きいほどつまらなくなるように思います。

本作の二つ目の真相は、行動としては劇中で描かれていました。しかし、その行動が犯人を示すものだという決定打が描かれていなかったように思います。ラストで明らかになる犯人の動機も、ミステリとしてはありふれたものだったのが残念でした。

主演の二人見たさに見るのはよいと思いますが、推理物として楽しみたいなら若干消化不良になるかもしれません。